

大切なことは、どのようなプロを目指しているのか?どのようなことを表現したいのか?あなたの目標です。目標次第でトレーニングの経過と結果が変わります。プロになるためにも、プロになってからも、持続的に3つのトレーニングを行なうことです。科学的な技術トレーニングと、知的な目的と意識と感性を伴った知識トレーニングが、アイディアの具体的な表現と創造を可能にします。もちろん、ファッションを通じて表現したいという欲望や情熱が何よりも大切な原点です。




物を創造するには、表現目的という「知」の柱が必要です。プロの世界では、もの作りの柱になる考え方、概念、思想、表現、哲学、メッセージ等をコンセプトと呼びます。このコンセプトの違いが、スタイルの違いであり、ファッションブランドの特徴となって服や商品に現れます。 まずは自分のコンセプト「知」の種を植え、芽を育てるトレーニングから始まります。でも、安心してください。プロでも開花させるには10年、20年の歳月が必要なのです。「知」から感動やインスピレーションを得て、イメージ、素材感、ボリューム、ディテール等、知識の集合体としての服や商品を具体化します。もちろん、知識と選択眼も現代の物づくりでは大切な部分を占めています。


物づくりの柱となるコンセプトを育てつつ、トレンド(流行)が変わるファッション界では、毎シーズン、テーマを作り新商品を創造します。 デザイン表現、シルエット、色、素材、カットetc.もテーマや時代によって当然変わります。多くのプロのアイディアの源となるのは、世界の文化、民族、アート、服飾の歴史、映画や建築、自然界などの知識です。新しいアイディア作りとは、目的に応じて行う知識、情報の組み合わせなのです。過去の情報や物の融合や混合であったり、現在と過去、異質なもの同士の新しい組み合わせなのです。 そのために、発想と創造の源となる知識の引き出しには、質と量の伴った大きな蓄積が必要となります。この仕組みがプロになっても想像力と表現力を継続して生み出す強力なパワーになるのです。


発想の柱としての「知」、アイディアの源である「知識」を活用し、ファッション商品に具体化するには、さらに様々な手段が必要です。デッサン力、デザイン表現力、レイアウト、色彩、素材選択や加工技術、美しいシルエットやカッティング、ボリュームを表現するパターン力(平面、立体裁断)や縫製。技術のトレーニングは繰り返し学ぶ根気と体力が勝負です。
これらの技術力が十分でなければ表現の質や幅が限定されるのは当然です。また技術の量的訓練は自ずと審美眼や感性をも生み出します。