SPECIAL
INTERVIEW

スペシャルインタビュー

Shunta Nakajima
中嶋 峻太

ファッションデザイナー

エスモードジャポンから2年次にパリ校に編入し、2003年卒業。その後、アントワープを拠点に置くラフ シモンズでアシスタントデザイナーを務める。帰国後は、ミスターハリウッドに入社しキャリアを積む。2015年、川瀬正輝氏とともにポストジャポニズムをコンセプトに掲げたメンズブランド「ALMOSTBLACK(オールモストブラック)」を始動。2020年よりパリでも展示会を開催。

―最初からパリ留学を念頭に置いていたそうですね。

ずっと異国に住んで多様な文化に触れたいと思っていました。高校生の時にテレビでラフ シモンズのショーを見て、ストリートとモードが融合したコレクションに衝撃を受けたのがデザイナーを志したきっかけです。エスモードを選んだのは、パリ校があるから。パリに行けば、自分が憧れている世界に近づけるかもしれないと思いました。

日本での1年間は、思い出せないくらい必死でしたが、その間にいろんな基礎が身についたからパリでもなんとか頑張れたんだと思います。クラスメイトも多国籍でしたし、国際的な環境に身を置けたのは本当に良い経験でした。パリでは、ショーをとにかく見まくりました。世界に発信しているブランドから何か吸収したい。そんな前のめりな気持ちだったと思います。

―卒業から12年後、自身のブランドをスタートされました。

少し前にパリで初めての展示会をして、感慨深かったですね。自分が勉強していた場所、世界のブランドが集まってくる場所で、自分たちの力で展示会ができることがとても嬉しかったです。学生時代に異文化に触れたからこそ、自分のオリジンである日本の文化を見直そうと思えるようになりました。

オールモストブラックがテーマにしている知られざる日本のアーティストはもちろん、素材、縫製など日本の物作りの素晴らしさを少しでも世界に発信できたら、と願っています。そして、ファッションって自分ひとりじゃ何もできないんだ、と改めて思います。展示会にたくさんのバイヤーやジャーナリストが来てくれたり、いい工場と取引できたりするのも、みんなチームのおかげ。つくづく人との繋がりを大切にしないといけないな、と思います。

―今のファッション業界をどのように捉えていますか?

今は切実な人材不足なので、できる人にどんどん入ってきて欲しいですね。ただし、常に本気度が問われる業界。欲がないと続けることは難しいと思います。ファッションを本当に好きじゃなかったら、やめた方がいいかもしれません。そういう意味では、エスモードの授業の厳しさ、課題の多さというのは、プロになる気構え、本気度を問う側面もあるのではないでしょうか。

根気強く厳しく接してくれた先生たちに、今となっては本当に感謝しています。実は僕、学校の成績は最悪でした。自信を失いそうになることもたくさんありましたが、その都度、同じ目標を持つ仲間に励まされ、モチベーションを保つことができました。だから「学校での評価が低いからって、その人はダメではない」と言いたいです。ファッションが好きという強い気持ちがあるなら、諦めないで頑張るべきです。

―これからファッション業界を目指す人にメッセージを!

ファッションが好きなら、まずは躊躇せずにエスモードで学んでみるといいと思います。「なんでこんな授業があるんだ?」とか「こんなにたくさんの課題、無理!」と思っても、とにかくがむしゃらに食らいついていけば、なんとかなるものです。全ては自分の身になるのだから、やらなくていいことなんてひとつもない。これは、学生時代の自分にいちばん言ってやりたいことですね。