TEACHER
INTERVIEW

講師インタビュー

スティリズム編

「デザイナーになりたい」
という本気に
私たちは全力で向き合います。

複数の有名メゾンのデザイナーとして活躍してきたエロディ ビュレットとロマン ウルネル。スティリズム講師として、ファッションデザインの面白さや課題との向き合い方などについて語り合います。

Romain Urnel
ロマン ウルネル

スティリズム講師

Élodie Burette
エロディー ビュレット

スティリズム講師

時代に呼応し、変化を楽しむ。
それがデザイナーに求められること

―クリエイターとして、ファッションデザインの面白さって何だと思いますか?

ロマン:常に変化があるということ、ですね。どんな時も、例えバカンス中でも常に目と心をオープンにして、いろんなものや人を観察し、感じる、そして考えることが必要です。それを自分自身も楽しんでいます。

エロディ:確かに、変化こそが面白さかもしれない。企業によっても求められるものや仕事の仕方が全く違いますし、国によっても変わりますから。それとファッションデザインは、自分の頭の中だけにあったものをゼロから形にしていくという意味で、夢を実現するような楽しさ、ワクワク感があります。

ロマン:またチームで仕事をするというのも大きな魅力です。デザインの仕事って一人では何もできないですから。常にいろんな人とコミュニケーションをとって過ごすことで、自分自身も豊かになれる仕事だと思います。

―学生時代に学んだことで、今に生きていることはありますか?

エロディ:私の場合は、「早く作業する」ということです。いろんなことをやりたいけれど、時間に限りはある。スピードを意識しながら自分のアイデアを具体化していければ、学生生活が充実するのはもちろん、仕事の現場でもすごく重宝されると思います。

ロマン:僕は、学校で学んだ知識と技術のすべてがプロになった時に役立ったと思います。ただし、学生とプロの違いは、アートディレクターが求めるものを理解した上で満足させる仕事をしなくてはいけないこと。さらにタイムスケジュール管理、素材の購入、ファッションショーの開催など、すべてのステップに責任を持つ必要があります。

知識や経験がなくても、
好きな気持ちと情熱が伸び代に

―プロを目指すならば、ファッションの現場の肌感覚を学生のうちから知っておくことはとても重要ですね。

エロディ:エスモードを選ぶ学生は、ファッションを仕事にしたいと本気で考えている人たちです。みんな堅実にコツコツと頑張っている。だから講師も親身になって一人ひとりに向き合いますし、自分の経験から得たものを伝えたいと思っています。

ロマン:カリキュラムは常に再考されていて、市場の動向を元にプログラムが作られています。例えば、新しいテクノロジーが開発されて話題になっていれば、授業に積極的に取り入れて紹介します。常に市場や仕事に関する知識をアップデートすることで、卒業後の仕事に結びついているというわけです。僕個人としては、フランス人で流行の発信地パリとのコネクションがあるので、そこで得た情報もスピーディに共有しています。

―一方で、入学の時点ではデザイン画を描いたことがないという学生さんも多いとか。

エロディ:私たち講師のミッションは、知識ゼロ・経験ゼロの学生を育てること。だから何も臆せずに安心して来て欲しいです。

ロマン:その通りです。学生とチャレンジしていくことは、講師にとっても面白くてやりがいがあること。その人のキャラクターやペースに合わせて、できるだけわかりやすくアドバイスをするよう心がけています。

エロディ:どんな学生も必ずその人だけの長所を持っています。これからのファッションを作るのは彼ら。だからテクニックを教えること以上に、彼らが持っているものを見極めて伸ばすのが私たち講師の役目だと思います。

―学生さんとの思い出深いエピソードは?

ロマン:僕は就任してまだ1年弱なのですが、プレゼンなどで顔を合わすので、担当クラスはもちろん、学校の全生徒の顔を覚えています。そのくらいアットホームな校風です。

エロディ:私がいつも思い出すのは、1年生と2年生の両方を担当したデザイン画が全然描けなかった子のことです。丁寧に教えていたのですが、いっこうに上手くならない。でも2年に進級した途端、急に本人がやる気を出して、クラス全員にどうやったら上手くなるかを聞いて回って、それを実践したんです。そしたらものすごく早く上達した。だからそれ以来、「自分より上手い人がいたら、アドバイスを求めなさい」と生徒に言っています。

ロマン:デザイナーにとってデザイン画は、自分のアイデアを表現する道具。コミュニケーションツールとして、他者に伝わるものであることが大前提なんですよね。

オリジナルのエクササイズで、
創造力の引き出しを増やそう

―学生さんにとって、自分のコンセプトを構築することが一つの難関だと聞きますが。

ロマン:コンセプトは、デザイナーやブランドの魂のようなもので、定義するのはすごく難しいです。ある意味で、自分自身なんですよ。1年生の時から自分が何に興味を持っているか、何を大切にしているかを根気強く探し続け、曖昧なものから具体的な言葉にしていく。常に心を開いて考えないといけません。

エロディ:エスモードには、コンセプト構築やデザインの引き出しを増やすためのコラージュ、3D研究など、いろんなエクササイズがあります。昔からのものもあれば、最近新しく加わったものもあり、常に最新のアプローチでデザイナーとしての思考を育てています。

―では最後に、これからエスモードに入学する人にメッセージをお願いします!

エロディ:日本では人と同じであることが推奨される場合もありますが、ファッションの世界で人と同じことをやっていたらダメです。新しいこと、人と違うこと、個性があることがすごく大切なので、自分らしくいることに遠慮しないで欲しいです。エスモードなら、いろんな国籍、異なる文化背景を持った学生・講師がいるので、きっと人との違いが気にならないと思うし、自分が持っているものに自信を持てると思いますよ。

ロマン:みなさんは、将来のファッション業界を背負っていく人たち。ぜひ一緒に勉強して、一緒に仕事をしていきましょう!

Romain Urnel
ロマン ウルネル

エスモードパリ校卒。メゾンジャンシャルル・ド・カステルバジャックとマリテ+フランソワ・ジルボーで勤務。2012年自身のブランドを主宰。Y/プロジェクトにて、メンズウェアを担当。アトリエシャルドン・サヴァールでモデリズムを教える。2012年仏ディナール国際ファッションコンテストメンズ部門グランプリ。

Élodie Burette
エロディー・ビュレット

デザイナー、フリーランスイラストレーター。スタジオべルソー卒。バレンシアガ、クリスチャン・ディオール、イヴ・サンローラン、トリーバーチ、Artizia、Beautiful Peopleにてデザイナーとして務める。

Interview
モデリズム編
(パターン・縫製)