TEACHER
INTERVIEW

講師インタビュー

モデリズム編

提案力のあるパタンナーを育てる。
それが私たちの使命だと思っています

オートクチュールからプレタポルテまで多彩なキャリアを持つ青鹿知恵子と、有名ブランドを経てウェディングの世界で活躍する土岐幸子。モデリズム講師2名がパタンナーの仕事や授業について熱く語ります。

Chieko Aoshika
青鹿 知恵子

モデリズム講師

Sachiko Toki
土岐 幸子

モデリズム講師

パタンナーとして目指すべきは
着心地が良くてリピートしたくなる服

―そもそもおふたりがパタンナーになろうと思った理由は何ですか?

青鹿:40数年前の話ですが、素晴らしいオートクチュール作品を見せていただく機会があり、「こんなにすごい世界があるなんて!」と感動したのがきっかけです。

土岐:とにかく私は服が形になることが好きなんです。絞りの位置など、ちょっとしたことで服は全く違うようになるのが面白くて、自分はパタンナー向きだと思いました。

―パタンナーの仕事のやりがいってどんなところにありますか?

青鹿:私は、自分が引いたパターンの服を着てくださった人を見ると、すごくうれしいし、エネルギーになります。

土岐:わかります! 私もウェディングの仕事で新婦のドレス姿を見ると、本当にこちらまで幸せになりますし、目の前ですごく喜んでもらえるのでやめられません(笑)。

青鹿:ですよね(笑)。パタンナーとして目指すべきは、試着したら絶対に買いたくなる服、着心地が良くてリピーターになる服です。どんなにデザインが素晴らしくても、着心地が悪いとか、スタイル悪く見えてはいけません。そこは、パタンナーの技量だと思います。

土岐:そうですね。学生には、求められたものにプラスαできる、提案型のパタンナーになってほしいです。「この形が格好いい」「こうすればきれいに見える」など、自分の個性や思いをパターンに乗せることが喜びや面白さにつながるのです。パタンナーもきちんと自分の考えを提案し、デザイナーや周りの人とディスカッションすることは大事です。

―そういう意味でも、モデリズムとスティリズムの両方を学ぶことは重要ですね。

青鹿:パタンナーは、デザイン画を読む力がないとパターンを引けないです。大げさではなく、熟練のパタンナーは、デザイン画を見ただけで3Dが組み立てられて頭の中にパターンの製図が出来上がっているくらいです。

土岐:逆に言うと、服の作りを知らない人がデザインなんてできません。パタンナー志望でもデザイナー志望でも、双方の基本的な知識や技術は知っておく必要があるんです。

青鹿:私たちの仕事は、デザイナー、パタンナー、MD、企画、素材屋さん、工場さん、全ての人たちの協力で1点の服が出来上がります。だから一番要求されるのは理解力・コミュニケーション能力かもしれないです。

企業の仕事の流れをくんだ
プログラムで現場感覚を身につけよう

―エスモードのモデリズムのカリキュラムの特徴はどこにありますか?

青鹿:最初はミシンを使ったことがない、針を持ったことがない学生さんでも、卒業したらプロとして通用するよう、企業の実務内容を踏襲したプログラムになっています。

土岐:服飾系の大学を卒業した後にエスモードに入学する人が多いのも、やはり即戦力を身につけられるからだと思いますね。

青鹿:最初からゆとりの入った原型を使うと簡単なのですが、エスモードはヌード原型・ヌードボディを採用。適切な緩みがどのくらいかを考慮して作るのは難しいけれど、慣れると量感が早く身につくと思います。また当たり前ですが、製図も実寸です。実際に大きな紙の上で製図して、ボリュームやバランスを見る目を養います。そして、半身のトワレ→修正を加えた全身のトワレ→修正を加えたサンプルという流れで、プロと同じ工程で服を作っていくので、実際の仕事の流れを早いうちから身体で覚えることができます。

デザイナーやパタンナーは
実際に“なれる職業”です!

―先生が生徒さんに教える際に心がけていること、モットーにしていることは?

土岐:エスモードは少人数制ということもあって、学校というよりアトリエのようなイメージ。一人ひとりの生徒の目標に合わせてアドバイスの内容も変えています。教えるというよりは学生と同じ目線に立って一緒に考えていく感じですね。あとは、とにかくわかりやすい授業がモットーです。ちゃんと理解できるところまで根気強く伝えたいです。

青鹿:私は、実物に触れる機会を作っています。例えば、ありったけの私物のジャケットを持参して20年前と今の違いを説明したり、一流メゾンの素晴らしいパターンのものを生徒に着せたり。一流の仕事に触れることもそうですが、自分が引いたパターンの服を着ることもすごく大事です。やはり着ると服の欠点も見えてくるので、パタンナーにとって着ることは勉強そのものなんです。

―では最後に、エスモード入学を検討中の方にメッセージをお願いします。

土岐:エスモードの学生は、頑張り屋さんが多く、決して最初からできる人の集まりではないです。手先が器用じゃない人もセンス抜群ではない人もいますが、諦めないで続けていれば必ず成長します。デザイナーやパタンナーは憧れではなく、ちゃんと職業として現実的になれるもの。目標を忘れないでいてくれれば、私たち講師が一緒に目の前の壁を乗り越えますよ!

青鹿:確かにできない自分を認める、今の自分の現在地を知るっていうのは、すごく大事なことなんですよね。学校だからこそ、失敗を次に繋げていけるんです。洋服が大好きで、職業はこれとは決まっていないけれど洋服に関わる仕事がしたいと思っているなら、まずはエスモードの門を叩いてみてほしいです。そうすれば本当にやりたい仕事が見つかるし、そのための一番の近道がエスモードである、と私は信じています。

Chieko Aoshika
青鹿 知恵子

フリーランスパタンナー。日本女子大学、細野服装学院卒。オートクチュールデザイナー細野久氏に師事。プレタポルテの企業数社でチーフパタンナーとして勤務後、フリーランスのパタンナーとして東京コレクションに携わる。

Sachiko Toki
土岐 幸子

株式会社コム デ ギャルソンを経て、株式会社トレンタにパタンナーとして勤務を経て、ウェディングドレスのフリーランスパタンナーとしても活動している。

Interview
スティリズム編
(ファッションデザイン)